ブログ

ホームページやECサイト、DXの制作・運用に参考になる情報を随時発信しています。

ECサイトの購入率を上げる方法【サイトの改善箇所が分かる】

この記事では、ECサイトの購入率を上げる方法についてご紹介します。今運用しているECサイトの売上を伸ばしたいと考えている方はぜひご覧ください!

購入率が重要な理由

購入率とは

購入率はECサイトを訪れたお客様のうち商品を購入した人の割合を示す指標で、一般には以下のように算出されます。

「購入率」 = 「購入者数」÷「訪問者数」× 100

購入率はCVR(Conversion Rate:コンバージョン率)と呼ばれることもあります。サイトの目的を達成する行動をコンバージョン(CV)と呼び、ECサイトのコンバージョンは商品購入であるためです。

購入率は売上アップに重要な要素の1つ

「ECサイトの売上」=「訪問者数(ユニークユーザー数)」×「購入率(CVR)」×「平均購入額」

上の式から分かるように、購入率はECサイトの売上を左右する重要な要素の1つです。また、売上に影響を与える要素の中でも比較的改善しやすい要素でもあります。

例えば訪問者数を増やす施策であるSEO対策で成果を出すには、検索されやすいキーワードなどの基本的な知識だけでなく、Googleのコアアップデートのような新しい情報も必要になります。

一方、購入率アップのためにサイトを訪れたお客様が使いやすいサイトにするための施策は、知識よりもお客様目線の方が改善するうえで重要です。そのため、お客様が使うことをイメージすることができれば、比較的簡単に改善することができます。

ECサイトの平均購入率と業種別の目安

ECサイトの平均購入率は業種によって大きく異なります。参考として、イギリスの企業であるIRP Commerceが公表している平均購入率をご紹介します。

※平均購入率の式が「合計トランザクション数」÷「合計セッション数」× 100となっており、訪問者数ではなくセッション数が使われています。先ほどご紹介した計算方法ではない点にご注意ください。

業種平均購入率(2024年4月)
全体1.91%
美術工芸品4.90%
ベビー・キッズ用品0.94%
車・バイク1.51%
電気機器・業務機器1.19%
ファッション・アクセサリー1.57%
食品・飲料1.17%
健康・福祉用具3.06%
キッチン用品・家具2.96%
ペットケア用品2.86%
スポーツ・レクリエーション1.69%
おもちゃ、ゲーム、収集品1.93%

出典:IRP Commerce|Ecommerce Market Data and Ecommerce Benchmarks

ECサイトの購入率が低い原因

ECサイトの購入率が低い原因には、「販売している商品のニーズが低い」、「他社より商品の価格が高い」といった商品に関する原因もありますが、今回はサイトに関する原因をご紹介します。購入率を下げてしまうサイトには、次のような特徴があります。

  • ECサイトが使いにくい
  • ECサイトの信頼性が低い

ECサイトが使いにくい

ECサイトが使いにくい構造になっていると、サイトを訪れたお客様がストレスを感じ、商品を購入せずに離れてしまう可能性が高くなってしまいます。

ECサイトの調査を行っているBaymard Instituteによると、カートに商品が入っている状態で購入しないままサイトから離れてしまう割合(かご落ち率)は68.8%になるそうです。その理由として、

  • 決済までが長すぎる / 複雑すぎる
  • サイトにエラーがある / サイトがクラッシュする
  • 決済方法が充実していない

といったものが挙げられています。

We have now tracked the global average cart abandonment rate for 13 years. Sadly, little has improved in those years, and the average cart abandonment rate currently sits at 68.8%.Stop for a second to consider that: after having gone through the trouble of finding a product and adding it to their cart, a whopping 2 out of 3 users choose to abandon their purchase.

出典:Baymard Institute|Reasons for Cart Abandonment – Why 68% of Users Abandon Their Cart (2023 data)
参考:Reasons for Cart Abandonment – Why 68% of Users Abandon Their Cart (2023 data)を基に和訳して作成 

購入率を下げる可能性のあるECサイトの使いにくい点として、これらの他にも以下の要素が挙げられます。

  • 表示速度が遅い
  • 文字や画像が見にくい
  • 商品検索が難しい

ECサイトの信頼性が低い

ECサイトでのショッピングは、店舗に行かずとも商品を購入できて便利な反面、トラブルの可能性もあります。次のようなものがECサイトの代表的なトラブルとして挙げられます。

  • 個人情報の漏洩
  • クレジットカードの不正利用
  • 注文したのに商品が届かない
  • 想定と違う商品が届いた

商品を購入する前に「このサイトで買い物をするとトラブルが起こるのでは」と不安を抱かせてしまうと、かご落ちにつながってしまいます。先ほどのBaymard Instituteの調査でも、かご落ちの理由として「クレジットカード情報を入力するのに信用できない」は19%も挙げられています。そうした不安を払拭し、安心して商品を購入してもらうには、信頼できるECサイトに見せる工夫が必要です。

ECサイトの購入率を上げるには

ECサイトの購入率を上げるには、お客様目線を意識して、使いやすく、信頼性の高いサイトに改善していくことが重要です。どういった点に注意して改善していけば良いか、使いやすさと信頼性の2つの観点からご紹介します。

ECサイトを使いやすくするために改善できること

以下の要素を改善することで、使いやすいECサイトにすることができます。

  • 商品購入までの導線を分かりやすくする
  • 読み込み速度を速くする
  • スマートフォンやタブレットでの見え方にも注意する
  • フォームの項目を最小限にする
  • 決済方法を充実させる
  • 決済方法や送料を明確にする
商品購入までの導線を分かりやすくする

目当ての商品をスムーズに見つけ、購入できるようにすることは購入率アップのための基本と言えるでしょう。そのためには、商品カテゴリーをシンプルにする、売れ筋商品のバナーやパンくずリストを設置するといったことが効果的です。

また、目当ての商品が決まっていない人におすすめの商品の情報を見てもらう工夫も購入率アップにつなげることができます。関連商品の掲載や特集記事へのリンクの設置、トップに戻るボタンの設置など、商品の魅力を余すところなく知ってもらうためにサイト全体を回遊してもらえる要素を盛り込むと良いでしょう。

読み込み速度を速くする

ECサイト内の情報を充実させることはサイトの信頼性を高め、購入率をアップさせることにつながるのですが、ページの読み込み速度には注意が必要です。2018年のGoogleの公表したデータによれば、モバイルサイトの読み込み時間が1秒から3秒になるだけでも直帰率が32%増加してしまいます。

出典:Google|Find out how you stack up to new industry benchmarks for mobile page speed

ファイルの圧縮や画像サイズの縮小、遅延読み込みの導入といったことでサイトの読み込み時間を短縮することができます。

スマートフォンやタブレットでの見え方にも注意する

今やパソコン経由だけでなく、スマートフォンやタブレットからもネットショッピングをすることができます。スマートフォンやタブレットにそのままパソコン上と同じ表示をすると、文字や画像が小さくなったり見切れたりするため、ECサイトにはスマートフォンやタブレット用の表示も用意すること(レスポンシブ対応)が必要です。各デバイスで、ボタンは十分押しやすいか、文字や画像は見づらくないか、といった点に注意しましょう。

フォームの項目を最小限にする

せっかく商品購入ページまでお客様が辿り着いても、購入フォームに入力しなければいけない項目が多くあると、購入を途中で止めてしまう可能性が高くなってしまいます。上に挙げたBaymard Instituteの調査でも、購入を途中で止める理由として「決済までが長すぎる / 複雑すぎる」は18%挙げられています。購入画面の入力フォームの内容はなるべく最小限にとどめましょう。

決済方法を充実させる

ソフトバンク株式会社の子会社であるSBペイメントサービス株式会社が実施した、ECサイトにおける決済手段の利用実態に関するアンケート調査によれば、ECサイトで物品もしくはデジタルコンテンツを購入する際、よく利用する決済手段がない場合、53%以上の人がそのECサイトでは購入せず離脱するそうです。できるだけ多くの決済手段を用意しておくことは、こうした離脱を防ぐことと言えます。

出典:SBペイメントサービス株式会社|【2022年度版】ECサイトにおける決済手段の利用実態調査結果を公開
~よく利用する決済手段1位は「クレジットカード決済」(約60%)、2位は「PayPay(オンライン決済)」(約24%)~

出典:SBペイメントサービス株式会社|【2022年度版】ECサイトにおける決済手段の利用実態調査結果を公開
~よく利用する決済手段1位は「クレジットカード決済」(約60%)、2位は「PayPay(オンライン決済)」(約24%)~

決済方法や送料を明確にする

決済方法や送料といった情報は、買うかどうかの判断をする上で重要な要素であると言えます。こういった情報の分かりにくさは、サイトを訪れたお客様へストレスを与える一因になってしまいます。こうした購入するうえで必要な情報は、トップページや商品ページなどに明記しましょう。

信頼できるECサイトにするために改善できること

以下の要素を改善することで、信頼性の高いECサイトにすることができます。

  • 商品説明や画像を充実させる
  • 信頼できる情報を掲載する
  • 商品のレビューを載せる
商品説明や画像を充実させる

商品を注文して届くまで実物を見ることができないネットショッピングには、注文した商品と届いた商品が違うかもしれないといった不安が付き物です。詳細な商品説明、多角的に撮影された商品画像といったものを商品ページに掲載することで、そうした不安を取り除くことができます。また、動画を撮影して使用感を伝える方法も効果的です。

信頼できる情報を掲載する

ECサイトそのものの信頼性が低いと、クレジットカード情報など個人情報を入力することをためらわせてしまいます。会社情報や利用規約、プライバシーポリシーといった情報を明記し、サイト自体の信頼性を高めることも重要です。他にも、ブログのようなサイト内の情報の更新が滞っていると不信感を抱かせる原因になるため、定期的なサイト更新を心がけましょう。

商品のレビューを載せる

商品を購入する際に、既に商品を購入した人のレビューを購入するかどうかの参考にする人は多いです。レビューが多かったり、具体的なレビューがあったりするほど、サイトを訪れたお客様は購入の参考にすることができます。簡単にレビューできるようにするなど、レビューを増やすことで信頼性を高めることができます。

ECサイトの購入率を上げるカギは使いやすさと信頼性の向上

ECサイトの購入率を上げる方法についてご紹介しました。購入率を上げるためのサイト改善で重要なのは、使いやすさと信頼性の2つです。今回ご紹介した内容をはじめ、ECサイトの改善を繰り返し、購入率アップを目指しましょう!

今回ご紹介した内容を一気に改善するなら、ECサイトのリニューアルがおすすめです。サイトの構造を見直し、お客様に使いやすいサイトを1から作ることで、購入率を上げる要素が多く盛り込まれたECサイトにすることができます。

ECサイトのリニューアルはOffice Kにお任せください

Office Kでは、ECサイトの制作前に徹底した市場調査とキーワード分析を行うことで、訪れるお客様がどんな情報を求めているかを導き出し、集客力の高いECサイトを制作いたします。信頼性が高く、お客様にとって使いやすいサイトの構造にすることで、購入率アップにつなげます。

ECサイトリニューアルや集客につなげる情報発信のお問い合わせ・ご相談は、SEO対策に強いOffice Kにぜひお気軽にご相談ください!

販路拡大につながるECサイトをお求めの方はぜひご一読ください

売上アップを実現するECサイトをお求めの方向けに、Office KのECサイト制作にかける熱い思いやこだわり、Web集客を成功につなげるためのポイント等を以下のページでご紹介しています。