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技術者KのPython道場 9.データ解析の活用事例3選 飲食業編

こんにちは、技術者Kです。

前回までのPython道場の記事はご覧いただけたでしょうか?

前回は製造業界でのビッグデータ活用事例をご紹介しました。

まだ読んでいないという方は、ぜひご覧になってみてください!

製造業界でのビッグデータ活用事例についての記事


今回は飲食業界でのビッグデータ活用事例をご紹介したいと思います。

飲食業界では小売業界のように、POS(販売時点管理)データ以外にも様々なデータを分析することで、

売上向上やコスト削減を実現しています。

前々回の小売業界でのビッグデータ活用事例をまだ読んでいないという方は、ぜひ読んでみて小売業界との類似点や相違点を探してみてください!

小売業界でのビッグデータ活用事例についての記事



飲食業でデータ分析をして売上向上やコスト削減につなげたいと思っている方は必見です!

それでは活用事例を見ていきましょう。

スシロー

スシローでは、回転ずしの単品ごとの情報を分析した結果、廃棄量を約75%も減らすことに成功しました。

レーンを流れる寿司を見て、気に入ったネタを手に取る喜びを味わってもらいたいという思いを抱いていたスシロー。

その思いを実現するためには2つの課題がありました。

1つは、レーンに流れるどのすしが時間が経って鮮度が落ちたすしかの判別ができていなかったこと。

もう1つは、顧客の需要を予測するのはそれぞれの店舗の店主の勘と経験頼りだったことです。

それらを解決するために、スシローでは皿に IC チップを取り付けることで、皿ごとの情報を管理、分析しました。

この情報の中にはレーンにおけるネタごとの走行距離も含まれており、ネタごとに決められた走行距離を過ぎると、

鮮度が落ちたと判断され、自動的に廃棄する仕組みも導入しています。

また、皿ごとの情報から売れ筋となるネタをリアルタイムに把握することができるようになり、需要予測に活かせるようになりました。

具体的には、なんと1分後と15分後にどのネタをどの数だけレーンに流せばいいかを予測することができるようになりました。

これらの予測は、各顧客が着席して平均で何分経ったかや、過去の統計データからの曜日や時間帯ごとの傾向値などのデータから必要な寿司の量を算出しているようです。

このシステムを導入することで、どの店舗でも顧客が求めているネタをレーンに流すことができるようになり、

廃棄をそれまでの4分の1ほどにまで減らせたようです。

スシローの平均原価率は約50%と言われているため、廃棄を減らすことがどれだけ利益につながるかが分かります。

すかいらーく

すかいらーくグループでは、POSデータの活用の強化をした結果、

2014年上半期において、前年同期から40億円の売上アップを果たす一方で、3億円の広告費削減を成し遂げました。

もともとすかいらーくでは、POSデータを収集して分析し、売上向上につなげようとしていました。

しかし、年間約10億件も蓄積される膨大なPOSデータを集計、分析には膨大な時間がかかっていました。

また、集められるデータは不完全なもので、どの商品がどの店舗でいくつ売れたかまでは分かっても、

一緒に注文した商品や顧客単価といった情報は集められていませんでした。

そこですかいらーくでは、データウェアハウスという、膨大なデータを保存、分析できるサービスを導入しました。

このデータウェアハウスに、それまでのおよそ50億件という膨大なデータと、それまで集められなかったレシート情報を投入し、分析しました。

その結果、どの商品とどの商品がセットで売れているかや、顧客単価などといった細かい情報まで割りだせるようになりました。

こうしたビッグデータを分析する環境を整えたうえで、すかいらーくでは、テレビCMや折り込みチラシといった広告の効果を媒体ごとに分析しました。

こうして販促費の最適化を行うことで、2014年上半期において、前年同期から40億円の売上アップを果たす一方で、3億円の広告費削減を成し遂げることに成功したのです。

ゑびや

三重県伊勢市で土産物店や和食堂などの商業施設を営む創業100年の老舗「ゑびや」では、

過去のデータを見える化したり、過去データを基にAIを使って来客予測をしたりすることで、

2012年からの5年間で売上は5倍に、利益率は10倍にまで向上させました。

もともとゑびやにはパソコンがほとんどなく、業務は紙ベースで管理していました。

そのため、来店人数を予測して食材の仕入れやスタッフの人数などを決めたいとなったときに、

どうしても経験と勘で決めざるを得ませんでした。

そこでゑびやでは、過去の売上データや気象・曜日・近隣の宿泊客数といった様々なデータを集め、それらを図やグラフにして見える化しました。

それだけにとどまらず、上記のデータを含め400種類ものデータから、どのデータを使えば来店客数が一番正確に予測できるのかを洗い出し、

ついには来客予測AIを開発しました。

その予測的中率は95%超と驚異的な数字です。

こうした見える化したデータや開発したAIの予測結果を基に、食材発注や仕込み、勤務シフト、販売促進、事業計画などを行いました。

その結果、料理の提供時間短縮や、仕入れ精度の向上による廃棄コスト低減が実現し、

2012年からの5年間で売上は5倍に、利益率は10倍にまで向上させることができました。

まとめ

今回は、飲食業界でのビッグデータ活用事例をご紹介しました。

それぞれの課題や目的は違えど、データを分析する環境を整えて見える化したり、分析・予測したりすることで、

売上向上やコスト削減につなげていましたね。

昨今のコロナ禍で各飲食店は売上が落ち込んでしまった、という店舗が多いかと思います。

もし今まで顧客のデータを集めていなかったり、活用しきれていなかったりしていた場合は、

改めてデータの活用に目を向けてみてはいかがでしょうか。